誰もがその名を聞いたことがあるであろう古代ギリシャの哲学者、アリストテレス。彼も、習慣化の重要性を指摘した人として有名です。
人は繰り返し行うことの集大成である.だから優秀さとは、ただ一度の行為でなく、習慣なのだ.
優秀さは訓練と習慣の賜物である.私たちは美徳と優秀さを持っているから正しく行動するのではない.むしろ正しく行動するから美徳と優秀さを持つ事ができるのである.
ただし、よくよく調べてみると、ウェブ上でもよく見かける上の引用は、実はアリストテレスの著作から直接の引用ではなく、Will Durant著、The Story of Philosophy: The Lives and Opinions of the Greater Philosophers からの引用のようです。もともと、アリストテレスが習慣について詳しく論じているのは、「ニコマコス倫理学」においてであり、Will Durantがその主張を解釈し、まとめたもの。
アリストテレスは古代ギリシャの哲学者で取っつきにくそうですが、「ニコマコス倫理学」はとても親しみやすい内容です。解説書ではなく、本人の書いた著作をじっくり読むことでこそ、その思考の深み、神髄に触れることができますので、ぜひ一読をお勧めします。ソクラテスの言う
に通ずるものがあり、てとも含蓄に富んでいます。善い行動を習慣化して、幸福な生涯を送ろうという気になります。